Enjoy youeself at home

お家での時間、何をして過ごされていますか。

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あるノルウェーの大工の日記
著者:オーレ・トシュテンセン

自分の持つ時間やお金の使い方を真剣に考える機会は、意外に少ない。当たり前の話だが、いいものを得ようとするのに時間とお金はつきものだ。ただ今はその当たり前のことも、忘れやすい世の中になっているような気がする。安価で生産効率がいいことを求められる今の時代では、洗練されたパッケージと徹底的に抑えられたコストが何よりも重要視されがちなのだ。

この本を読み進めていくと、そんな「ヴィジュアル」と「コスト」重視の考えに、自分も知らず知らず偏っていたことに気が付く。ある一家のリフォームを手掛けた数か月がこの本には描かれているが、大工の仕事というのはこんなにも細かな工程があるのかと驚いた。それらの工程を誠実にこなせば家は長持ちするし、美しい空間に満足する。反対にコストを惜しむのであれば、目に見えない部分から歪みが生じるのは当然のことだ。

このことは家に限った話ではなく、身の回りのものにいえるのだが、その全てに時間とお金を費やすのは正直言うと難しい。ただ自分自身が大切にしている物事を選ぶときは、見た目と価格だけではなく、背景を想像するようにしたい思う。名もなきプロフェッショナルが誇りを持って作り上げたものを確かに選ぶ、そのことが豊かな暮らしにつながるのではないだろうか。そんなことを考えさせられる一冊。

あるノルウェーの大工の日記

あらすじ:『あるノルウェーの大工の日記』は、屋根裏の物語である。屋根裏の改築依頼の電話から施主への引き渡しまでの日々が、職人技の豊かなディテールとともに綴られる。ユーモアを交えた率直な語りのなかに浮かび上がる、建設業界の厳しい現状やノルウェーの人々の暮らし、そして働くことの誇りと喜び。遠い北欧の国で紡がれた、現役の大工の手によるエッセイ。

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お家での時間を、皆さま何をして過ごされていますか。こんな時だからこそ毎日を楽しむルーティンがみつかるといいなと思い、テイスト&タッチウェブマガジン – Enjoy yourself at home – ではお家で楽しむ様々なご提案をさせていただきます。

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