Lin Francasis D'antan Courbet

涼しくなったり暑くなったりを繰り返し、ようやく爽やかな風が吹く秋の日々に落ち着いてきました。暑さに抑えられていた物欲も、ここ最近はふつふつと再燃していくのを感じます。ニットにストール、靴やカバンなど気になるアイテムを挙げればキリがありませんが、その中でもやっぱりコートは別格の存在です。例え買うつもりがなくても、色々なお店を覗いてはコートを手にとり、素敵だなぁとため息混じりで思うのが、私にとっての秋の風物詩。ただコートというアイテムは何着も必要なものではありません。長持ちさせることも考えれば、お気に入りを2、3着で着回すのが理想ではないでしょうか。しかしそのお気に入りに出合えることは中々簡単ではありません。そこで本日はお気に入りどころか、もしかして一生お付き合いできるかも、と思ってもらえるような Lin Français D'antan のとっておきのコートを皆様にご紹介いたします。

少人数のアトリエで企画からデザイン、パターンまで行う Lin Français D'antan。以前にもご紹介しましたが、港から時折鳴り響く汽笛が心地いい小さな空間で、こだわりを持った洋服づくりを行っています。ところで、コート選びにおいて皆様が大切にされていることはなんでしょうか。私が大切にしているのは3つ。ヴィジュアル、シルエット、そして素材です。視覚的に訴えるヴィジュアルの大切さは言うまでもないですが、シルエットが良くなければそれも台無しです。正面だけでなく、横、後ろとどの角度から見ても立体的で美しく見えるのが大きな条件です。そして着心地の良さに直結する素材。これがコート選びにおいて一番大切にしていることかもしれません。どれだけ見た目が良くても、着心地が悪くては自然と手にとらなくなってしまいます。ちなみにコート選びの基準としてよく聞くコートの「重さ」というのは、私はあまり気にしません。重すぎるものはさすがに敬遠しますが、しっかりと織り込んでいるからハリ・コシのある生地になり丈夫であると思っています。 Lin Français D'antan のコートはその全てを備えていて、いつも私の理想に近いものを作り出してくれます。

新作のノーカラーコート〈 Courbet 〉はぐるりと円を描くような立体感のあるシルエットで、どの角度から見ても美しい姿を映します。そして、どこかクラシックなムードが漂うチェックのパターンに心が射止められました。チェックの生地は素材やパターンによっては甘くなったり、幼く見えますが、デザイナーが選んだ今シーズンのインポートファブリックは高密度で織られていてるのでシルクのようなほんのりとした光沢があり、上品な印象を与えてくれます。それでも総柄のコートは上級者向けの難しいアイテムと思われるかもしれませんが、一枚で様になるワンピースのように、ただ羽織るだけでスタイルが完成されるのでおすすめです。極端な話、スウェットにジーンズといったラフな装いにサッと羽織って格好よく着こなしたいと思います。まだまだこれから出合いがどこかであるかもしれませんが、今シーズンはこのチェックのコートがナンバーワンです。とはいえ、やっぱりチェックは難しい…という方には無地もお選びいただけますのでどうかご安心を。〈 Courbet 〉の他、定番のラウンドカラーコート〈 Carra 〉もショップとウェブショップにてご紹介しておりますので、冬の街並みを颯爽と歩くご自分の姿を想像しながら、ご覧いただければと思います。

Lin Francasis D'antan Courbet
haus / d’antan /Töölö が選ぶ、時とともに愛着が増していく洋服や服飾小物の中から気になるアイテムをクローズアップ。楽しいお買い物をより大切なものにしたい皆様にお届けします。

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