季節のお便り「屋根のない商店街」のアートワークは、高知県在住の版画家である松林誠さんにお願いしています。この春、松林さんから届いた原画は全長90cmの細長い作品。
何度も重ねた跡にどこか温かみを感じさせる白のベース、その上に踊るように広がる様々なモチーフ。描かれたひとつひとつの要素を追いかけいくと、「神戸」をはじめ、私たちのショップである「haus」・「Atelier d’antan」・「Töölö」を思わせる文字の並びに松林さんのあたたかなユーモアを感じます。
この作品を初めて目にしたとき、私たちが拠点とする神戸の街に対するの松林さんの願いのようなものを感じてしまいました。なかなか思うようにならなかったこの2年、なんとか立ち止まらずに続けさせていただいているこの「屋根のない商店街」。もちろん、まだ先の見えない不安を拭いきることはできませんが、制限のある中でも少しずつ、そして確かに街に活気がもどってきているのを感じ始めた今年の新緑の季節に届いたこの作品は、まさにこの春の「屋根のない商店街」を印象づけるかのようで、私たちにとってまた思い入れの深いものなりそうです。
そして、今回も松林さんの原画からオリジナルのてぬぐいを制作しました。毎日手に取れる距離感で、松林さんのアートワークを身近に感じてもらいたいという私たちの想いをかたちにしてくださったのは日本てぬぐいの老舗「かまわぬ」さん。
職人さんの手仕事によって、昔ながらの手法で1枚1枚丁寧に染められている「かまわぬ」のてぬぐい。染料を注いで糸の中まで染める「注染」とい技法が用いられていて、糸の中まで染められているので、布地が固くならず、裏面まできれいに染められているのが特徴です。
てぬぐいとしてはもちろん、その使い方は自由自在。これからの季節は、ストールとして首元のアクセントにしたり、かごバッグの目隠しなどにもおすすめです。
日々使う中で松林さんのおおらかで力強いドローイングを目にするたび、きっと元気をもらえるはず。
5月21日(土)からは、hausの2階にオープンした STOCK GALLERY(シュトック ギャラリー)にて4年ぶりとなる個展も開催いたします。もちろん、今回ご紹介したオリジナルてぬぐいも並びます。
* ウェブショップには5月27日より販売開始予定です。
〈 Event Information 〉
松林誠 展 – 神戸で会う4 – 松林誠 (まつばやし まこと) |
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