甘いものとコーヒーが大好きな私はおやつの時間が一日の楽しみ。これまでは休みのたびにおいしいものを探しに出かけていたけれど、おうち時間が増え大好きなお店にも足を運び難くなった今、よし、自分で作ってみよう！と思い立ちお菓子作りをはじめることにした。お菓子作りで大切なことは、分量をきっちりはかること。目分量で味付けをしてしまう料理とは違い、レシピを見ながら作るということは手間がかかる気がして忙しない日々に追われるうちに何かイベントの時でないと作らなくなってしまった。それに、大人になり美味しいお店を探すことの楽しみを覚えてからはすっかり「自分で作る」ということを忘れていたというのも正直なところ。そんな横着な私が今回選んだのはなかしましほさんの「みんなのおやつ」。このレシピ本に載っているお菓子たちは有名店のスイーツのように贅沢な味わいではないけれど、どこかほっとする、それこそ毎日の「おやつ」でいてくれるレシピばかり。材料もおうちにあるもので気軽に作れ、工程もとても簡単。それに、大体のレシピが自分一人や家族で食べきれる分量なのも嬉しいところ。そして本を開くとまず書いてあるおやつをつくるときに心がけたい3つの「おやつ精神」はお菓子作りへのハードルがぐっと下がる気がして、私を勇気づけてくれた。

みんなのおやつ
著者：なかしましほ